Coach de Cinema!〜映画から学ぶコーチング〜

映画はエンドロールの最後まで観ましょう。

April 2005

海を飛ぶ夢

 

[c]TERESA-ISASI

見どころ

2月に行なわれたアカデミー賞で外国語映画賞を受賞した実話がベースの人間ドラマ。四肢麻痺の障害を抱える男が、尊厳死を求めて闘う姿を通し、“生と死”を見つめる感動作。

ストーリー

25歳の時、海で起きた事故により首から下が麻痺状態になったラモン。以来、寝たきりで暮らす彼は、26年目に自ら死を選ぶことを決意。弁護士フリアや村の女ロサらと交流を重ねながら法的な闘いに臨む。

【制作/出演】 [監][製][脚][音]アレハンドロ・アメナーバル
[原]ラモン・サンペドロ
[製]フェルナンド・ボバイラ
[出]ハビエル・バルデム ベレン・ルエダ ロラ・ドゥエニャス 
【主演】 ハビエル・バルデム
【HP】 http://umi.eigafan.com/
【製作データ】 2004スペイン.仏/東宝東和 【上映時間】 125分・PG-12
予告編:

【コーチの眼】

 

 今月22日にポール牧さんが自宅マンション9Fから飛び降り自殺をした。僕の誕生日だから忘れることはなさそうだ。。。その後大きな列車事故があったためにポールさんのニュースはあまり伝えられていないので詳細はわからないが、仕事が少ないという悩みはあったようだ。

 

 どんな理由にせよ自ら命を絶つ自由を持っているだけでも幸せなことなのかも知れないと思ってしまう。

 

 25歳で首から下が不随となってしまったラモン・サンペドロ(ハビエル・バルデム)が28年後に尊厳死を認める裁判を起こし、そして死ぬまでを描いた物語。これは実話であり、このラモンのドキュメンタリーや死ぬときの1時間半にわたる映像もスペイン国内ではテレビ放映されている。

 

 植物人間や脳死の問題とはまた違う。脳は正常であって、四肢麻痺患者なのだ。それがどんなにつらく苦しいことなのかは健常者の我々には想像を絶するものがあるだろう。

 

 しかし、ラモンのドキュメンタリーを観たロサ(ロラ・ドゥエニャス)はラモンを訪ね、生き続けるべきだとアドバイスをする。そこは思慮に欠けている行動だったかもしれず、逆にラモンからきついフィードバックをされて泣きながら帰ることとなる。

 

 また、同じ四肢麻痺の神父も同じようにラモンを訪ね、生きるように説得しようとする。

 

 兄ホセ(セルソ・ブガーリョ)は弟を守るために農園で働き、「尊厳死などは認めない、死んだらもうあえないのだぞ」というスタンス。

 

 兄嫁マヌエラ(マベル・リベラ)はひたすらラモンの世話をする。

 

 甥ハビ(タマル・ノバス)はラモンに言われるままおじいちゃんと口で文字を打てる機械や車椅子の改造を手伝う。

 

 周りの人はそれぞれいろいろ考えた上で自分なりの行動をとっている。その中で重要な人物が弁護士のフリア(ベレン・ルエダ)である。

 尊厳死を認めさせる裁判の弁護を無償で引き受けたのは、自分も病気であり、ラモンに共感する部分があったからだ。この共感は非常に大事だ。もし、僕がこのラモンから、尊厳死を遂げるというテーマでコーチングを依頼されたとしても彼の望むようなセッションが出来るかどうかは疑問である。

 

 共感していたフリアでさえ、ラモンとの衝突はあった。フリアは裁判に勝つために事故の前はどんな生活をしていたのかを知ろうとした。それは失ったものがどれだけ大きなものなのかを提示するために必要な作業だと考えたのだ。

 

 しかし、ラモンにとって過去は見たくないものであった。部屋には昔の写真も一枚もなく、想い出になるような物も一切飾られてはいない。尊厳死という未来についての話だけをしたかったのだ。

 

 コーチングの中でもクライアントが見たくない部分というのは出てくる。しかし、そこでちゃんとその必要性を説明し、目を向けさせるのもコーチとしてはとても重要な仕事であろう。

 

 さて、今回はちょっと長めですがここで自由について考えてみたいと思う。ラモンは世界中を旅して渡り、生きるとは自由を謳歌することだと考えていた。それが四肢麻痺という状況になり、自由が一切奪われてしまった。映画界ではスーパーマン役のクリストファー・リーブが落馬して四肢麻痺になってしまったのは有名な話であるが、この四肢麻痺の状態を想像してほしい。

 

 目が見えなくなるのもつらいが、がんばれば一人で生きていける。しかし、四肢麻痺となると自分一人では何も出来ないのだ。自殺することもできない。当然プライバシーすらなくなる。

 

 そうなると自由なのは想像の世界だけとなる。ラモンはとてももてたようで、何人もの女性がいつもそばにいたようだ。当然目の前にいる女性に触れることも想像しただろう。しかし、それは決して想像の域を超えることはできないのである。それがつらかったのかもしれない。

 

 自殺するまえのコメントに「楽しいことは一つもなかった」という言葉があった。

それが残念である。


 

【コーチからの質問】

 

 あなたは自由を謳歌していますか?


アレハンドロ・アメナーバル作品

 アザーズオープン・ユア・アイズ


一言:母に「僕が四肢麻痺になったらどうする?」と聞いたところ「頭に噛み付いてくれる?」と返された。それって獅子舞でしょ。。。

 

   応援ありがとうございます。m(__)m

バッド・エデュケーション

 

見どころ

スペインの名匠ペドロ・アルモドバルの最新作。少年時代の甘美な初恋の物語と、それを引き裂いた人物への復しゅう劇が、ミステリー仕立ての緻密な構成で展開する。

ストーリー

映画監督エンリケのもとに初恋の男性イグナシオが現れる。イグナシオは、彼らの寄宿学校時代の体験に基づく脚本を持っていた。しかしエンリケは彼の素性に疑問を抱き、意外な真実を知ることに。

【制作/出演】 [監][脚]ペドロ・アルモドバル
[出]ガエル・ガルシア・ベルナル フェレ・マルチネス ハビエル・カマラ レオノール・ワトリング 
【主演】 ガエル・ガルシア・ベルナル
【HP】 http://www.gaga.ne.jp/badeducation/
【製作データ】 2004スペイン/ギャガ 【上映時間】 105分・R-15
予告編:

【コーチの眼】

 

 先日、京都の牧師(61歳)が信者の少女に性的暴行をしたというニュースが流れた。永田容疑者は数年前から、信者の十代前半の女児や中学生らを「夜の修行だ」「信仰を試す」といった名目で教会施設や自宅の寝室に呼び出して性的暴行を繰り返し、「これは祝福だ」「言うことをきかないと地獄に落ちる」などと脅して口を封じていたという。なんと卑劣な牧師だろうか。。。

 

 舞台は60年代のスペインのカトリックスクール。マノロ神父(ダニエル・ヒメネス・カチョ)から性的虐待を受けるイグナシオ(ナチョ・ペレス)。しかし、性的虐待といってもマノロ神父は純粋にイグナシオを愛していたのだ。純粋な愛なら少年を虐待してもいいのか、そういう話ではない。性的虐待は犯罪であるし、大人として子どもを守る立場の人間がしてはならないことだ。

 

 アルモドバル監督は「カトリック教会に石をなげるつもりはない」と明言している。ではこの映画では何を伝えようとしているのか?それは「リスクを冒しながら生き続けること」である。

 

 キャラクター全員がリスクを冒しながら生きている。生徒を愛してしまったマノロ神父。出演者の男優と寝る映画監督のエンリケ(フェレ・マルチネス)。麻薬や性転換手術を受けているイグナシオ(ガエル・ガルシア・ベルナル)。役者として売れるためにウソをつき続けるイグナシオの弟のフアン(ガエル・ガルシア・ベルナル三役)。

そして、ベレングエル氏(ルイス・オマール)とフアンの二人はさらに大きなリスクを冒すこととなる。

 

 みんなが愛や夢のためにリスクを冒しながら生き続けている。


【コーチからの質問】

 

 あなたはどんなリスクを冒していますか?

 

 


ペドロ・アルモドバル作品

アタメ 私をしばって!死ぬまでにしたい10のこと

ペドロ・アルモドバル・セレクション DVD-BOX

トーク・トゥ・ハー スタンダード・エディション

トーク・トゥ・ハー リミテッド・エディション

オール・アバウト・マイ・マザーペドロ・アルモドバル DVD-BOX

神経衰弱ぎりぎりの女たちキカ <ヘア無修正版>


一言:ペドロ・アルモドバル監督の姿を見てサッカーのディエゴ・マラドーナを思い出すのは僕だけではないはずだ。!

 

  応援ありがとうございます。m(__)m

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月

 

[c]2004 Universal Studios.ALL RIGHTS RESERVED.

見どころ

恋や仕事に奮闘する、独身女性の日常を描いた大ヒット・コメディの続編。前作で恋を成就させたヒロインが、新たな悩みを抱えて迷走する姿に、共感かつ爆笑!

ストーリー

弁護士の恋人マークと幸せな日々を過ごすブリジット。だが彼の浮気疑惑や、元上司のプレイボーイ、ダニエルとの再会で心が揺れ動く。そんな時、仕事でタイを訪れた彼女はひょんなことから牢屋行きに。

【制作/出演】 [監]ビーバン・キドロン
[原][脚]ヘレン・フィールディング
[出]レニー・ゼルウィガー ヒュー・グラント コリン・ファース ジム・ブロードベント 
【主演】 レニー・ゼルウィガー
【HP】 http://www.bj-diary.jp/
【製作データ】 2004英.米/UIP 【上映時間】 107分
予告編:
【コーチの眼】

 

 昨日WHOが発表した「世界保健報告」によると、また日本が平均寿命82歳で世界一となっている。192カ国中一番短いのは35歳でスワジランドという国であった。。。

 

 ブリジッド・ジョーンズ(レニー・ゼルウィガー)は弁護士の恋人マーク(コリン・ファース)と超ラブラブ状態。しかし、ブリジッドは度々ドジをふんでしまう。そんなことからどんどん自信をなくし、不釣合いなのではないかと不安になっていく。しまいには自ら別れを切り出す始末。

 

 そんなときにダニエル(ヒュー・グラント)とタイへ取材旅行に行くことになる。ひょんなことからそこで牢屋に入れられてしまうことになるのだが、そこで周りの囚人たちの話を聞くと、その周りの女性たちというのは男から暴力をふるわれたり、覚せい剤を打たれたりと本当にひどい仕打ちを受けていた。あまりにひどい話を聞いているうちに自分の悩みがちっぽけに感じてきてしまうブリジッドだった。

 

 人と比較して相対的に物事を見ることによって氣付かされることはよくあることだ。

 

 最近年下の友人を亡くした。結婚し、子どもをもうけ、二世帯住宅を建てて幸せの絶頂だったときに余命が短いことを宣告された。それも家を建てるために保険も全て解約した直後のことだった。幼い子どもを残して死んでいくのはかなり辛かったはずだ。

 

 亡くなった友人のことを思うと明石家さんまさんの座右の銘「生きてるだけで丸儲け」という言葉が浮かんでくる。。。

 平均寿命35歳のスワジランドと82歳の日本。比較すると見えてくるものもあるのかもしれない。。。

 


【コーチからの質問】

 

 あなたは他人と比較することについてどう思いますか?

 


ブリジット・ジョーンズの日記


一言:「レニーゼルウィガーってどう思う?」と友人に聞いたら「ちょっと怖いよね。自分で自分の分身の姿を見ると死んじゃうんだよね。」と返ってきた。おいおい、それってドッペルゲンガーのこと?どんな間違い方だよっ!「ガー」しか合ってないじゃん!

               

  応援よろしくお願いします。m(__)m

アビエイター

 

見どころ

マーチン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオが組んだ話題作。'30〜'40年代に映画と航空業界で成功した富豪ハワード・ヒューズの波乱の半生を通し、その人間像に迫る。

ストーリー

'30年代のハリウッド。映画監督として華々しいデビューを飾った実業家のハワードは、航空業界でも成功を収め、女優のキャサリン・ヘップバーンと親密に。だがその一方で、彼の精神はしだいに蝕まれていく。

【制作/出演】 [監]マーチン・スコセッシ
[総][出]レオナルド・ディカプリオ
 [製]マイケル・マンほか
[出]ケイト・ブランシェット ケイト・ベッキンセール アレック・ボールドウィン 
【主演】 レオナルド・ディカプリオ
【HP】 http://www.aviator-movie.jp/
【製作データ】 2004米/松竹=ヘラルド 【上映時間】 169分
予告編:
【コーチの眼】
 
 プリッグとは言い換えれば潔癖症のこと。強迫神経症強迫性障害 (Obsessive Compulsive Disorder=OCD) の一種である。異常なまでに不潔なものを嫌い、常に清潔でいなければいけないという強迫観念を持っている状態。電車のつり革やドアノブを触れない、回し飲みがダメ、一日に何十回も手を洗うなどの人がそれにあたる。
  
 ハワード・ヒューズ(レオナルド・ディカプリオ)は大金持ちの家に生まれ、早くに親を亡くしたことから財産は好き勝手に使えた。子どもの頃からの夢であった飛行機乗り(アビエイター)になり、映画を作り、女はとっかえひっかえの生活。傍から見るとすべてを手に入れ、とても幸せそうな人生である。 
 
 映画では描かれていなかったが晩年はずっと患っていた病気も進行し、マスコミに対しては58年のコメントが最後となり、76年に亡くなったときにはあまりに変わり果てていて、本人確認を指紋でしなければならない状態だったようだ。
 
 その病気がプリッグである。そしてその描写がとても多い作品であった。この病気の原因には諸説あるようだが、この映画を観る限りでは、冒頭のお母さんが「qu...ar...ant...ine」といいながら体を洗っているシーンが表しているように、子どもをかわいがるあまり清潔にし過ぎたことを原因と考えているようだ。
 
 常にプリッグとの闘いであった一生。そしてその原因は母親の育て方にあった。。。
 

【コーチからの質問】
 
 あなたは親からどのように育てられましたか?
 

 
スコセッシ&ディカプリオ作品
 
 

ギャング・オブ・ニューヨーク


一言:スコセッシ監督の映画は長い。アビエイター観てクタビレーター。
 
 

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プロフィール
ハシモトジュン
2001年2月6日新宿で「ペイフォワード」を観た際、座席から崩れ落ちるほど感動をした。

そして自分にはトレバー少年の遺志を継いで何が出来るのだろうと考えた結果、「コーチングの普及」に辿り着き、以来それをミッションとしている。

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